2009年度公募プログラム

日米共同バイリンガル・デジタルメディア・サマープログラム2009

担当

ニューヨーク学院(高等部)学院長 迫村 純男

迫村 純男慶應義塾ニューヨーク学院の特徴は、バイリンガル・バイカルチュラル教育。その環境を生かし、日米の参加者は2008年夏のプログラムで、映像メディア作品を共同制作するという課題に取り組みました。英語および日本語の学習やディスカッションを通じ、異文化理解・コミュニケーション能力を高めていくという貴重な体験をし、大成功でした。2009年も楽しみにしてください。

活動内容

目的、背景

ニューヨーク学院における18年間のバイリンガル教育の実践と成果をもとに、日米の中高生(13歳から16歳)を対象として、バイリンガル・サマープログラムを実施した。2008年夏の第1回プログラムと同様、参加者は日本語および英語の学習やディスカッションを通じて、映像メディア作品を共同制作するとともに、コンピューター音楽やダンスのワークショップなどを体験学習した。更に今回は、「Japan in New York」と題し、映像制作に共通のテーマを持たせ、サマープログラム自体の社会性や学術性を強調した。また、独自のオンラインコミュニティーシステムを使用し、事前に参加者とのコミュニケーションを図り、「スポーツ」、「アート」等、各制作チームの方向性を明確なものとし、参加者と保護者のニーズを最大限に反映した。期間中、参加者は、ESLとJSL(Japanese as a Second Language)クラスに分かれて学び、日々の活動や寮生活で言語を実践的に活用した。日米の若い世代が、映像メディア制作という共通課題に取り組み、異文化理解能力やコミュニケーション能力を高めていくことを目標とした。日米双方で参加者を公募することを通じ、米国各地、地元コミュニティーとのネットワークを今まで以上に拡大し、米国における慶應義塾のプレゼンスを高めることが可能となった。また、一貫教育校からも優先的に参加を募り、塾生の国際体験の推進に貢献した。

内容、成果

  • 運営主体

本事業は慶應義塾ニューヨーク学院が主催し、デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(DMC)、「デジタルキッズ」プロジェクト、Japan Societyなどの協力を得ながら実施した。

  • サマー・プログラム実施時期

2009年7月末から8月初旬(2週間)

  • 実施形態

日米の参加者(日本人参加者39名、米国人参加者27名)を募り、以下のような共同学習、共同ワークショップなどを実施した。

  • 日本人参加者には英語によるコミュニケーションの授業(ESL)、米国人参加者には日本語の基礎や日本文化のクラス(JSL)を個別に実施(1日2時間程度)。
  • 映像メディア制作にかかわる共同プロジェクトをおこなった。また日米の専門家による基礎的な映像技術に関するワークショップやアニメ・映画などのマーケティングに関する特別講演を開催。
  • ブロードウェイショーや美術館などマンハッタンの観光スポットを訪問
  • 手打ちうどんの実習などの文化活動、スポーツ、各種ゲームをおこない、相互交流を図った

参加者は、第1回サマープログラム成功の要因でもある「KANYOS(Keio Academy of New York Online System)」(参加者・保護者・教職員のためのオンライン・コミュニティー)を活用し、プログラム開始前から意見交換に参加した。また、このKANYOSを活用することにより、プログラム期間中は保護者にもほぼリアルタイムで活動内容を情報公開することができた。

参加者の声

公募プログラム

普通部3年

「2009日米バイリンガルサマーキャンプ」に参加できたことは、自分の人生に多分プラスになっているはずです。毎日が楽しく、国連を訪れたり、最後のヤンキースタジアムで観戦したり、通信を使って塾長と対話ができたりと盛り沢山な企画の中で仕上げた作品は、当初の目的とはかなりかけ離れた物となりましたが、外国人2名を含む5人で仕上げた作品は今でもサマーキャンプの一番の思い出として残っています。世界各国から集まってきた同世代の仲間とともに過ごしたニューヨーク学院での2週間は井の中の蛙だった僕の人生のすばらしい一ページとなっています。

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