2010年度公募プログラム

イスラーム圏における研究交流拠点の連携強化による実践的多元的学術交流

活動代表者

総合政策学部教授 奥田 敦

奥田 敦アラブ・イスラーム圏との学生レベルの交流活動を通じてグローバル社会の未来を先導する人材づくりを目指します。言語や宗教や文化の違いに囚われない「大きなわれわれ」としてのつながりをキーワードにしています。

活動内容

◇アレッポ大学学術交流日本センター「日本フェア」(2010年8月29日))
・慶應義塾からは、國領二郎総合政策学部長、奥田、大学院生3名、学部生5名が参加。

◇アレッポ大学日本研究大学院登録希望者との懇談会
・國領学部長を招いて、アフマド・アルマンスール、奥田とともに説明懇談会を実施。希望者約10名が参加。

◇アレッポ大学学術交流日本センターを拠点とした共同プロジェクトの推進(1)
・『アラビヤ語動詞完全活用ブック「アフアール」』完成に向けた最終チェック。

◇ 第9回アラブ人学生歓迎プログラム(ASP2010)(2010年10月24日~11月9日)
・シリア・モロッコ・イエメンから6名の学生を招いて個別研究とスキット撮影を中心にした交流活動を実施。慶應義塾側学生参加者(実行委員レベル、大学院生8名、学部生26名)

◇ORF2010(2010年11月22日・23日)にて関係活動のポスタープレゼンテーション。

◇ 第2回日本語若手教員研修プログラム(2011年1月5日~1月21日)
・レバノンから1名の日本語教師を招いて研修を実施。

◇アレッポ大学日本研究大学院、初年度の講師、チューターの派遣、学部生による日本紹介。(2011年2月・3月)
・奥田(「日本文化社会」・「グローバルガバナンスとリージョナルストラテジー」・「日本語ライティング」)・重松淳(日本語Ⅰ)・武藤佳恭「日本の科学技術と経営」・2名のゲスト講師、大学院生3名による研究サポート、学部生16名によるプレゼンテーション。

◇アレッポ大学学術交流日本センターを拠点とした共同プロジェクトの推進(2)
・アラビヤ語教材『サビール』(中級者向け教材)の大幅改訂に伴うスキットビデオ撮影。
・辞書プロジェクト基本データのチェック

◇ 第3回セントジョセフ大学学術交流日本センター設立3周年記念講演会(2011年3月9日)
・奥田「「宗教」から見た天皇制」(アラビヤ語)の他、華道・こけしの展示。

参加者の声

公募プログラム

「日本とそこで見た組織」ASP2010招聘者、アレッポ大学4年、ASP研究レポートより抜粋

このレポートを作成するに当たって、経営の点からアドバイスを下さった花田光世先生、ASP実行委員長の兼定愛さん、実行委員の皆さん、インタビューに協力して下さった学生の皆さん、また2週間レポート作成を手伝ってくれた5人の日本人チューターの皆さん、プログラムを生活をともにしたアラブ人学生の皆さん、そして私の生き方に影響を与えて下さった奥田先生にこの場を借りて御礼を申し上げます。どうもありがとうございました。


総合政策学部3年、『ASP2010活動報告書』実行委員の感想より

ASPでは毎年新たな発見があり、わずかながらも自分自身の変化を感じる。今回は特に、人間のつながりについて考え直す契機となった。はじめの頃、招聘者との意思疎通がうまくいかず悩み、自分のすべきことを見失いかけたこともあった。しかしそんな時も、「人間としてのつながり」という大切なことを思い出せてくれる人々がいた。各国にいる過去の参加者や、研修先で出会ったアラブの友人や先生方などからも、常に応援していただき、勇気づけられた。そしてそれを念頭に置くことで、わかり合うことをあきらめず、2週間を経て文化や価値観などの壁をまた一つ乗り越えられたように思う。総勢40名ほどの参加者が、日頃から真摯に努力することによって意味をなすASPは、楽なことばかりではない。しかし苦しみながらもなお「まっすぐな道」を進むために自分にできる努力とは何かを問い続け実践を試みる姿勢こそが、大きな満足につながりうるのだろう。今回のASPでは、そのようなことを再認識し、日頃の言動を顧みる機会を与えていただいたと感じている。

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