講義の趣旨

　シリコンバレーや北欧などスタートアップの成功を受け、世界中でアントレプレナーの育成やエコシステムの構築が進んでいる。スタートアップの支援は、資金支援のみならず、起業から投資家を説得するための事業計画の立案、効果的なプレゼンテーション、成長モデルの設計などのメンタリングを含み、一連のプロセスを効率良く習得するためのアクセラレーションプログラムが活発に行われている。アクセラレーションプログラムは、大学でも実施され始めており、例えばスタンフォード大学ではStartX、MITではREAP (Regional Entrepreneurship Acceleration Program)と呼ばれるプログラムが開設されている。また、LVMH La Maison des Startupsのように企業もスタートアップからイノベーションが早出されることに注目している。慶應が参加している渋谷QWSにおいても、様々なスタートアップを支援するプログラムが実施されている。
　本科目では、メディアデザイン研究科にアクセラレーションプログラムを実施する科目を設置し、ビジネスの種となるアイディア創出、アイディアを素早く検証するためのMinimum Viable Product (MVP)の開発、マーケティング、資金調達の戦略立案、投資家に向けたプレゼンテーションまでを実践的に学ぶことを狙いとする。本科目は、連続する２つの１単位科目で構成し、前半では起業の基礎を習得し、後半では実践的なビジネスピッチの手法を習得する。本科目は英語で開講する。

コーディネーター

稲蔭正彦　（大学院メディアデザイン研究科　教授）

招聘者ならびに講義担当者

Professor Paris de l’Etraz （パリス・デゥ・レトラズ）
所属：
Professor of Entrepreneurship, IE Business School
Associate Dean Blended Programs IE Business School
研究領域、略歴：
Paris de l’Etraz has spent over 20 years in investment banking and venture capital, mainly at UBS Bank and ABN AMRO. Since 2005, he has continued to be in the business of either raising funds, setting up new companies, selling or buying companies through his group Amazing Lab. He has a keen interest for what makes an entrepreneur and what he/she needs to succeed. In particular he has focused on venture capital, digital marketing, sports management, renewable energy and new technology industries.
Ph.D. Management Sciences, Esade Business School
M.A. Computer Science, courses completed, Boston University, 1984
B.A. Computer Science, Boston University, 1982

企業内イノベーション責任者またはアクセラレータ担当者（予定）
アントレプレナーまたは投資家（予定）