2010年度公募プログラム

「三田の家」:21世紀的学生街の創出に向けて

活動代表者

理工学部教授 熊倉 敬聡

長田 進この4月から長田先生に代わり代表をつとめます。三田の家も、おかげさまで塾内外に知られるようになってきましたが、さらに新しい出会いと展開を求めていますので、どうぞ皆さまもお気軽にお越しください。

活動内容

1)通常の教室では実現しがたい実験的授業・ワークショップの企画・実施。2)外国人留学生と日本人学生との「小さな国際交流」プログラムの企画・実施。3)三田商店街ならびに地域住民との共同企画の実施。4)学生が主体となって企画する講演会、展覧会、コンサート、情報発信イベントなどの実施。5)「芝の家」との共同企画の実施、「三田の家」の活動のさらなる広報。6)塾内の他の地域連携活動や塾外の同様の活動との交流プログラムの企画・実施。7)その他、特に塾生(通信生を含む)による自主的な諸企画の実施、などを行った。具体的な成果としては以下の通りである(ただし企画が多数のため、ごく一部のみ記載)。

(1)個展「窓の外」(2011年2月17日〜20日)
三田の家を場所にしたギャラリー展示で、今回は文学部4年生若菜君の作品個展となった。ゼミ活動で利用する空間を自分の作品展示の場とすることになり、デジタルとアナログをともにPCで表現しようとする作品が10点ほど室内に展示された。またいままで三田の家を知らなかった訪問者が新たにこの空間を知ることにもなった。

(2)ボーカル・サントゥール・タブラー~古民家で聴くインド音楽~(2010年5月18日)
日本ではほとんど紹介されていない、インドの声楽、サントゥール(百弦琴)、およびタブラーの上演をつうじて異文化理解と参加者間の交流を目指した。当日は井上想(ボーカル) 、新井孝弘(サントゥール)、U-zhaan(タブラー)という、インドで修業を積んだ3人の奏者が演奏し、軽食を交えて40人近くの観客とともに幻想的で楽しいひとときを共有した。

(3)多文化の視点からの若者の問題Youth Problems from Multicultural Perspectives(2010年7月5日)
グローバリゼーション下、若者がかかえる問題には普遍性が見出される一方、特定の社会や文化に独特と考えられるものもある。前者には、観光・留学・仕事などにおける異文化適応の問題があり、後者には日本特有とされているひきこもりの問題がある。こうした背景を視野に入れ、ドイツ・ミュンヘン・カトリック財団専門大学(心理学)のサビーネ・パンコーファー先生とフランス・リヨン第二大学修士(臨床心理学)修了の藤田オリヴィア暁子氏をお招きし、セッションを行った。

参加者の声

公募プログラム

文学部4年

2011年2月17日から20日にかけて、三田の家で個展「窓の外」を開かせて頂いた。三田の家にはゼミ活動でちょくちょく足を運んでいたものの、今回4日間に渡ってこの空間に身を置き、改めて感じることがあったので記しておきたい。

三田の家の魅力とは何か。それは、「家」のような空間だということに尽きる。正直、ここで改めて言うほどのことではないかもしれないのだが、自分の個展を一般のギャラリーでなく三田の家で開催して良かったと思う理由はそこにある。単純なホワイトキューブとは異なる、どこか人の生活を匂わせる空間であるがゆえに、訪れた人々は気持ちをときほぐされたようにくつろいでいた。結果としてそれが自分と彼らとの自然な会話をもたらし、作品に対する彼らの素直な感想や印象を引き出すことにつながったのだろう。「ここに住みたい」と訪問者に言わしめる「家」的空間の持つ引力及び魅力を、この個展を通じて再認識することが出来たように思う。

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