2009年度公募プログラム

「三田の家」:21世紀的学生街の創出に向けて

担当

経済学部准教授 長田 進

長田 進私たちの「三田の家」プロジェクトでは、大学関係者と地域商店街が協力して、大学外に拠点を持ち、「地域を創る仲間」としての活動を行っています。興味を持ちの皆様がお越しになられるのをお待ちしています。

活動内容

目的、背景

「三田の家」の活動の主な目的とは、地域・社会に開かれた拠点となる「三田の家」を大学関係者が共同運営し、大学周辺地域と関わることで、昨今の塾生に欠けがちな社交力(sociability)の育成を目指すことである。
なお、このプロジェクトの背景としては、次の3点の問題意識をあげることができる。

(1)しばしば地域の方々から意見をいただく、「慶應義塾と三田地域のつながりが薄れた」結果、生じている「学生街の消失」の危機に対してどのように応えるか
(2)慶應義塾らしい、「大学と地域の連携」に対する試みとは何か
(3)学生が行う多方面にわたる活動を支援するための方法とは何か

活動内容・成果

具体的には、三田の家に集う人が協力して、大学と大学周辺地域で活動する大学関係者と地域住民とを結びつけるための様々なプログラムを企画・実践を行うことを想定している。2009年度に多くのプログラムを行った。その実施内容と成果をまとめた上で、次にあげる4種類の活動として分類した。概要は以下の通りとなる。
(1)実験的ワークショップ、公開授業の実施 … キャンパスの外となる三田の家で展開する公開型授業プログラムを毎月1度以上開催した。また、通常の授業後の意見交換会としても活用された。
(2)留学生と一般学生の交流機会の創出 … 留学生と日本人の活発な異文化交流の促進をめざした「小さな国際交流」活動として毎週月曜日の夜に開催した。
(3)三田地域・商店街活性化プログラムへの参加 … 三田商店街の「年末大売出し」において、商店街振興についてのアイデア提供(ポスター制作などで協力)を行った。
(4)まちづくりに関する学会の主催 … アーツミーツケア学会2009年度総会・大会を主催することで、三田の家の活動を広く紹介した。

参加者の声

公募プログラム

法学部政治学科4年

三田の家の運営に参加したことで、通常の大学生活では出会えない地域の様々な人々に会うことができた。そして、ここでの出会いはいつも新鮮で刺激的なものだった。また、運営面だけでなく、三田の家で開催されたワークショップに記録係として参加したことをきっかけにして映像制作に興味を深め、そのための大学院(東京藝術大学の大学院映像研究科)に進学することとなった。これらの点を合わせると、三田の家での活動は私の進路にも影響を与えた大きな存在だった。


文学部4年

三田の家に関わるまで、私にとっての三田は単なる通学路でしかなかった。しかし三田の家に関わることで、三田の家が私にとっての居場所にもなり、もっと三田のことを知りたいと思うようになった。通学途中に三田に住む人と話すこともあった。大学生になってからも通学路で人に声をかけてもらえるというのは、嬉しいことであり、三田の家に関わったからこそ起こった出来事であると思う。

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