2010年度公募プログラム

学生スタッフによる図書館における新しいコミュニケーションの場の創生

活動代表者

理工学部教授 椎木 一夫

椎木 一夫「憩いと学びの新しいコミュニケーション場」としての図書館を3年計画で目指します。今年度は、学生スタッフが中心となって運営する組織を作り、まず足場を固めます。

 

活動内容

学生スタッフによる活動組織をS-Circleと命名し、理工学メディアセンター内で(1)相談業務、(2)企画業務をそれぞれ実施した。広報の手段として相談業務や各企画のポスターを矢上および日吉キャンパスに掲示したほか、S-Circleホームページ、Twitterなどを活用した。学生スタッフは、月1回ミーティングを行って相談や企画の報告、問題点の話し合いなどを行っている。

(1)相談業務
理工学メディアセンター内にコンサルテーションスペースを設け、平日12:00-17:00まで相談を受け付け、22名の学生スタッフがシフトを組んで対応した。年間190件の相談が寄せられ、相談に来た学生の人数は延べ209名であった。相談内容は、履修、勉強、研究室の様子などを尋ねるものが多かったが、就職、恋愛、人生相談等も寄せられた。学生相談室のカウンセラーの先生から、1学期に1度、相談の受け方についてアドバイスをいただく研修の機会を設けている。

(2)企画業務
下記の企画を開催した。特にサイエンスカフェは、他学科の教員から研究内容をわかりやすく紹介してもらえる機会として好評で、アンケート結果からも今後の開催を支持する声が強かった。
・サイエンスカフェ(全2回):それぞれ、情報工学科山﨑信行先生、生命情報学科牛場潤一先生をゲストに、6月と11月の2回開催した。立ち見のでる盛況であった。
・矢上周辺マップ:6月より矢上周辺地図を相談窓口付近に設置し、矢上周辺のおすすめスポット等の情報を貼ってもらうことで、塾生のより充実した矢上ライフを目指す。
・企画展示(全3回):「微積は誰が造った?」「講演"Gaming can make a better world"について調べてみた」「Brain Machine Interface」をテーマにそれぞれ2週間程度、館内で展示を行った。モニターを使用して講演の映像を流すなど、これまでの館内展示にはない新しい試みで利用者を引き付けることができた。
・矢上での生活(展示):理工学部オープンキャンパスに合わせ、学生スタッフが1人1枚、自身の学生生活、研究生活の様子などをまとめたポスターを書き、あわせて理工学部に決めた動機や日常の感想などを理工学部生101名に聞いたアンケート結果を展示した。
・Yagami Book Share:参加者が自分が読まなくなった本を持ち寄り、参加者同士で本を交換する。絵本、小説、専門書など幅広いジャンルの本が集まり参加者同士の交流が活発に行われた。
・創想ライブラリ選定、POP展示:春学期と秋学期に、選定メンバーを中心としてそれぞれ50冊の一般書を選定し、特に宣伝したいと思う図書について、書店でみかけるようなPOPを作成して展示した。POPの存在によって書架が利用者の目に留まりやすくなり、POPのついた図書は常に貸し出されている状態が続いた。

参加者の声

公募プログラム

理工学研究科 修士1年

今年度から始まったS-Circleに参加でき、とても楽しい1年間だった。組織の立ち上げに関わるのは初めての経験だったうえ、リーダーという立場でそれに向き合えたのは非常に有意義だったと思っている。一番楽しかったのは、普段の矢上での生活ではなかなか関わることのない他学科の同期・先輩後輩に出会えたことである。相談業務に2人体制で入ったときには、相談者が来るまで研究の話だけでなく普段の生活についても話すことができた。また、他学科の3年生が試験勉強について聞きに来たことがあったが、今まで自分が勉強した知識で対応出来たのが印象的だった。学科にとらわれないコミュニケーションの可能性を強く感じた瞬間だった。一方悔いが残ったのは、S-Circleを矢上で浸透させきれなかったことだ。S-Circleメンバーは雑談しに来てほしいと思っている人が多いのに、それが矢上で正しく伝わっていない気がする。しかしながら、S-Circleの存在を知り一緒に活動したいと申し出てくれる人が多いのも事実だ。従って、来年度はその輪をいかに大きくしていくかが課題であろう。私はS-Circleに参加することで、もっともっと人とのつながりを広げたいと思っている。S-Circle内のつながりをもっと強くし、まわりを巻き込めるようなパワーある活動を展開していきたい。

未来先導基金の取り組みにご賛同していただける方はこちらをご覧ください。

ご賛同いただける方はこちら

ページの先頭に戻る