2012年度公募プログラム

2012慶應義塾 夏の学校―一貫校連携野外実習と自然科学教育の充実―

活動代表者

法学部教授 秋山 豊子

秋山 豊子一貫校の生徒と学生が教室を飛び出して、立科山荘でともに生活しながら、生き物と環境を学ぶプログラムです。野外を歩きながら動植物を観察し、地形や気象、星の観察も行います。自然現象を見る眼とデータをまとめる力、環境への意識、団体の中での生活力を発達させます。少しハードだけれど、楽しく学びたい生徒・学生のための「慶應義塾 夏の学校」です。

活動内容

 一貫校連携による合同林間実習 (場所:慶應義塾校外教育施設立科山荘);大学の全学部と幼稚舎を除く一貫校に募集をかけ、20名の参加者[普通部2名、日吉高7名、志木高6名、大学6名(うち女子4名)]があった。異年齢による班を構成し、野外観察と解析を行った。指導は、幼稚舎;柊原、普通部;谷口、塾高;松本、志木高;井澤、大学・生物;秋山、東工大研究生・池田を加えて6名であたり、林間植物・高山植物、地衣類、昆虫などの採集と観察、気象・地質・星の観察など、班毎のテーマにより、4-5名に1名の教員という少人数指導を行った。寝食をともにし、それぞれの学年の立場により共同生活において学ぶものも多かったようであった。当基金は、施設使用料や実習費に充当され、実習の成否と参加者の負担軽減に大きく寄与した。

 以上のように、このプログラムは、一貫校と大学との連携を深め、また、未来への先導をつとめる、独立して生きる力と協力して生きる力を兼ね備えた人間の育成に資する事業として効果的だったと考えられる。

参加者の声

公募プログラム

塾高2年

僕が今回「夏の学校」に来た理由は、単純に○○○君に誘われたからと、少し自然が好きであったからでした。軽く森を歩いて、簡単な発表をして終わりかな、なんてぼんやり考えてきてみると、実際は全く違って相当驚かされました。山に登り、星を観察し、湖の調査をし…まさに文字通り蓼科を調べつくした気がします。最後の発表もとても大変でしたけど、何か普段の学校生活の中では経験することのないものをやったことによって自分の能力が上昇した気もしています。

こんな大規模な研究ができる環境を用意してくださった先生方には本当に感謝しています。ありがとうございました。来年も開催地がどこであれ、また参加したいと思います。


大学法学部4年

通常のプログラムとは異なり、大学生ではなく、中高生と合同の実習ということで、色々と新鮮な印象を受けることも多く、自分自身として楽しむことができたと思います。特に2日目の登山は、日本ではなかなか経験したことがないものでしたが、非常に貴重な機会で、途中から天候に恵まれなかったものの、楽しむことができました。また星空の観察なども都会では十分に行うことができないので、とても印象に残っています。
各班に分かれてのグループワークについても、先生方の協力もあり、自分が事前に想像していたものよりも、遥かに密で充実していました。自分自身が班のテーマに関してほとんど素人であったために、始めた直後は難しかったですが、段々と班の高校生の2人も発言するようになり、自分たちができる精一杯のワークと発表を行うことができたと思います。また、発表を聞いていても、他の班も非常に密で複雑な観察や発表を行っており、皆でプログラムを満喫することができたのではないでしょうか。
個人的には、やはり事前のグループワークに関する準備(勉強)が不足していた点が反省ポイントです。高校生主体のプログラムなので大学生がどの程度介入していくかについても探り探りでしたが、この点についてはあまり深く考えなくても良かったかな、と思いました。

未来先導基金の取り組みにご賛同していただける方はこちらをご覧ください。

ご賛同いただける方はこちら

ページの先頭に戻る