2012年度公募プログラム

フィンランド中等教育学校との異文化交流プログラム

活動代表者

普通部教諭 跡部 智

跡部 智フィンランドの同世代の生徒との交流を通して、文化的な相違点や類似点の認識、自文化への気づき、感情共有と適応といった異文化理解のプロセスを経験することで、将来、国際舞台で活躍する塾生の育成に貢献できたら嬉しいです。

活動内容

1.事前活動
2011年9月以降1~2ヶ月おきにテレビ会議を実施し、自己紹介や学校紹介などを行った。

2.フィンランド訪問(2012/8/28(火)~9/5(水))
普通部生19名と教員3名が、ルオスタリヴオリ中学校を訪れた。受け入れ生徒の家庭にホームステイし、一緒に授業に参加した。文化紹介として、日本の音楽・踊り・書道などを披露した。また、サウナなどのフィンランド人の生活習慣を体験したほか、ホスト生徒と一緒にトゥルクやヘルシンキを観光した。
互いに外国語を使って意思疎通を図るという点で、フィンランド人と日本人は対等であり、国際語としての英語の重要性を認識するには絶好の機会であった。

3.ルオスタリヴオリ中学校からの来日(2013/2/6(水)~12(火))
生徒17名(男子7名、女子10名)と引率教員2名、トゥルク市の義務教育長の計20名が来日し、普通部を訪問した。普通部生の家庭にホームステイし、一緒に授業と部会活動に参加した。歓迎会ではフィンランドの歌や踊りを披露した。特別授業として、書道・和太鼓を体験し、日本文化に関する講義も受けた。土曜日には全員で鎌倉を観光し、週末はホストファミリーと一緒に過ごした。
外国からの生徒が通常の授業に参加したのは、普通部115年の歴史上初めてのことであった。3日間の授業参加で、約540人(全校の75%)の普通部生がフィンランドの生徒と授業を受けた。ホストにならない大勢の生徒に対しても刺激や影響を与えることができた。

参加者の声

公募プログラム

普通部 3年

普通部生活を振り返って、僕の中に一番変化をもたらしたのは、フィンランドの交流プログラムだろう。最初は、一年生の担任だった矢澤先生が一年間どんな学校にいたのだろうという興味だった。僕は英語が苦手だった。一年生の期末試験はいつも平均ギリギリ。不安を持って向こうに到着すると、ホストファミリーの英語は聞き取れない、自分の言いたいことを伝えられないなど、最初は目茶苦茶であった。しかし、現地の学校で休み時間に話している間に、会話を楽しめるようになった。友達も増えた。
そして、今年の二月には、自分たちがホストとなってホームステイを受け入れた。久しぶりに会ってとても楽しかったので会話が止まらなかった。英語のあまり得意でない家族も、一生懸命コミュニケーションをとって楽しんでいたようだ。僕はもう話すのは怖くなかった。逆にとても楽しい。通じるのはもちろん、文化が全く異なるので様々な発見があり、少しずつ自分の世界が広がってゆくような感覚だった。
以前は海外について興味もなく、怖さすら感じていたが、このプログラムを通して英語でコミュニケーションをとることの楽しさを知った。今はクラスメイトでも、英語は苦手・話せない・使いたくない・必要ない、という人がいる。よく分かる、僕もそうだったのだ。しかし、一度このような経験をすれば、世界は変わるはずである。また、この素晴らしい体験をさせてくれた交流が、これからも続いていくとうれしい。

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