2012年度公募プログラム

庄内セミナー

活動代表者

経済学部教授 羽田 功

羽田 功鶴岡タウンキャンパス(TTCK)を拠点として、学生・大学院生・社会人の参加する教養セミナーです。「生命を学ぶ」を統一テーマに、人間が社会でよりよく生きるための基盤となる「教養力」の涵養をはかります。過去から未来へ、さまざまな知財の宝庫たる庄内・鶴岡で新たな発見に挑戦してください。

活動内容

本プログラムは授業の開設を目標とした3年計画のプロジェクトであるが、12年度は以下の活動を行った。
(1) 事前準備:事前説明会・事前課題(「自分について」のレポート提出)。
(2) 合宿セミナー:8月31日から9月3日(3泊4日)。プログラム概要は次の通り。
1.「生命」に関するマインドマップの作成
2.日本人の死生観-即身仏をめぐって:即身仏拝観・住職による解説・精神医学の専門家による講義・対話と議論。
3.修験体験:八朔祭(山伏の火祭り)見学・山伏の指導によるレクチャーと一日修験体験。
4.庄内文化論:さまざまな文化遺産・施設見学・地元講師による講義(歴史・文化・社会など)・対話と議論。
5.先端生命科学研究所見学:「生命」にまつわる最先端研究の体験・対話と議論。

(3) 事後課題・報告書(レポート集)作成:「生命について」をテーマとする課題レポートの提出と報告書の発行。
(4) 関連企画の実施:日吉図書館、大学生協(日吉)の協力を得て、11月に展示企画「慶應義塾と庄内」(セミナー報告・写真展・先端生命研紹介など)、庄内フェア(物産展・書籍展・庄内ランチ提供)を実施。


セミナーの成果としては以下の5点が挙げられる。
(1) 羽黒修験・即身仏などに見られる伝統的な死生観からTTCKの先端生命科学研究所の活動に見られる先端的な「生命」観に至る広範な「学び」の体験。
(2) 地元との交流による参加者「地方・地域」への眼差しの広がりとそれによる相対的な視点の獲得(自立・自律力の涵養)。
(3) 社会人の参加による世代間交流の体験およびグループワークによるコミュニケーション力の涵養(社交力の育成)。
(4) フィールドワークを通じた体験的な「学び」の重要性の認識。
(5) 対話と議論を通じた言語化と発信能力の向上。

参加者の声

公募プログラム

経済学部4年

3泊4日の全てを通じて、参加者の得るもの感じるものに明確なゴールを感じました。最終日になって改めて頭を整理してみて、ひとつひとつの学びが上手に融合しているように感じます。個人で庄内に訪れても体験できないことを、パッケージで濃い時間を過ごせたことも幸せに感じます。全てのスタッフ、関係者の皆様、このような機会を与えていただき、誠にありがとうございました。来年から社会人として頑張ります。


法学部2年

庄内に来るまでこの地が歴史的に非常に重要な価値のある場所であるということが分かっていませんでした。このセミナーを通して即身仏を拝観したり、八朔祭を見たり、修験体験をしたり、心と体でこの土地の文化を知りました。おそらく二度とない体験がたくさん出来たと思っています。これほどまでに「生」「死」を感じられる土地は他にないと思いました。本当に貴重な経験が出来ました。生きるとは、死ぬとは、どういうことなのか。自分と他の命とのつながりとはどういうものなのか。このセミナーで得た知識、見聞をもとにずっと考えていきたいと思います。ありがとうございました。

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