2021年度公募プログラム

[体育研究所]

東京2020オリンピック・パラリンピック英国サポート【KEIO 2020 project】を通じたKEIOスポーツレガシーの共創

活動代表者

体育研究所長 石手靖

石手靖3年目を迎える本プロジェクトは、東京2020オリンピック・パラリンピック大会に先立つ英国オリンピック・パラリンピック代表チームの日吉キャンパスにおける事前キャンプのボランティアサポートを通じてプロジェクトを完成させます。

活動内容

 英国オリンピック委員会(BOA)および英国パラリンピック委員会(BPA)による事前キャンプは、7月8日から9月1日にかけて約2か月にわたり実施された。新型コロナウイルス感染症予防対策として、日吉キャンパスはバブル・ゾーニング整備がなされ、数百名の関係者がバブル内で活動した。塾生らは直接の交流やサポート活動が叶わない中、工夫を凝らし、事前キャンプで使用される建物内に英国選手らが慣れ親しんだ母国を想起しやすいよう配慮した装飾を施した。これは、2018年度および2019年度に本基金の助成を受けて渡英した際にBOA・BPAスタッフから教授された”Home from home”の精神に倣い実践したものである。遠隔でのおもてなしは装飾だけに留まらず、日本文化に触れることが出来るブースの作成や応援メッセージの設置を行った。さらに、横浜初等部生と共に作成した折り紙メダルには塾生や商店街、英国市民からの応援動画へのアクセスリンクを仕込み、選手や関係スタッフへの歓迎・応援の意を届けた。この折り紙メダルをきっかけにパラバドミントン選手のクリステン・クームス選手とのオンライン交流会も開催され、KEIO 2020 projectを支える大学生と横浜初等部生とが連携した貴重なイベントとなった。
 英国事前キャンプBOAサポートには72名、BPAサポートには50名の塾生が参加し、これまでの活動で備えてきた力を遺憾無く発揮した。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたホストタウンの取り組みにおいて、顕著な功績があった個人や団体が選出される「ホストタウン功労者」として選出された。さらに、「東京2020大会事前キャンプにおける英国代表チーム受け入れに向けたスポーツボランティア学生の育成」の功績を評価され、義塾賞を受賞した(受賞者:石手靖君)。これらの成果は、これまで掲げてきた活動コンセプト(①選手をベストコンディションで選手村へ送り出す、②横浜市、川崎市とともに地域を盛り上げる、③英国文化を受け入れ、日本(文化)の魅力を伝える、④活動を通じて構築したスポーツレガシーを共有する)の達成を示す証であった。そして、BOA・BPAへのサポート活動によって生み出されたレガシーは、活動の成功に寄与した塾生らの人間力の育成に大きく資するものである。
KEIO 2020 project
体育研究所【KEIO 2020 project】

参加者の声

公募プログラム

商学部3年

英国代表チーム事前キャンプのサポートにおいて、私はおもてなし案の検討とキャンパス内装飾の全体統轄を主に担当していました。おもてなしや装飾を検討する際には、過去の活動で学んだHome from Homeの心を大切に英国代表の視点に立つことを意識しました。これまでの経験や、急な変更にも積極的に対応し解決する力、そして、約70名のメンバーの協力があったからこそ、事前キャンプを成功させることができたと思います。今回の事前キャンプをサポートする中で、そこに至る準備の過程で、困難なこともありましたが、私をはじめ多くの学生が貴重な経験をし、成長することができました。最後に、事前キャンプ運営や準備に尽力された関係者の皆さま、このような機会を頂き、本当にありがとうございました。


経済学部4年

イギリスのパラバドミントン選手のクリステン・クームス選手と慶應義塾横浜初等部のオンライン交流会の企画・運営にリーダーとして携わりました。コロナ対策のため選手と直接関われない中、どう選手に交流会への参加を働きかけるか、どのようにオンラインでも有意義な会にするか悩みましたが、企画チームのメンバーや初等部教員の皆様と協力して一つのものを作り上げる過程はとてもやりがいがありました。交流会は大会後に開催したため、日吉キャンパスでの事前キャンプの感想を伺ったり、獲得されたメダルを見せて頂くことができました。また、選手自らの体験から障害者に限らず全ての人が一人ひとり違うことを受け入れる大切さをお話して下さり、私にとっても学びが多くありました。参加してくれた小学生たちに、新しい学びや国境を越えて交流することの楽しさなど、良い刺激を与えられていれば嬉しいです。

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